小説総合点ランキング: 89位/2,368作品中 (総合点21.93/偏差値59.56) 88位 <= =>90位
小説平均点ランキング: 77位/138作品中 (平均点1.29(良い)/偏差値50.95) 76位 <= =>78位 (評価数10以上)
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読み仮名: じゅっかくかんのさつじん / 英語タイトル: Homicide Of Ten Angle Mansion
2008/02/17 とても良い [編集・削除/削除・改善提案/論客限定表示/]
by ネムリネズミ 評価履歴[良い:21(88%) 普通:2(8%) 悪い:1(4%)] / プロバイダー: 15848 ホスト:15894 ブラウザー: 6520
「占星術殺人事件」と並び称される新本格ミステリの草分けですね。たくさんのミステリ作品にこの作品へのオマージュが見受けられます。
【良いと思った点】
・まず、古典的本格ミステリらしい舞台設定。死者からの手紙、いわくつきの無人島、互いを高名な推理作家の名で呼び合うミス研のメンバーたち、殺人を予告するかのようなプレート、そして次々と繰り広げられる惨劇…何度出会っても、こういった設定にはわくわくします。
・この本の目玉は、何と言っても驚愕の一言に尽きるトリックだと思います。すっかり騙されてしまい、真相を知ったときには思わず「ええっ!?」と叫んでしまったほどです。まさかあの人が犯人だったなんて!犯人が判明する際の演出も素晴らしいです。「○○○○です」(←ネタバレになるので伏せ字)の一言で全てが分かってしまうということが、こんなにもスマートでかっこいいとは…近年のミステリにはこういったシンプルな解決をする作品が少ないので、鮮烈な印象が残りました。犯行方法は実行可能かどうか判断に迷う部分があるのですが、そういうものかも、と納得することができる程度には仕上がっていると思います。
【悪いと思った点】
・島田荘司氏の御手洗潔シリーズが好きなので、探偵役の「島田潔」というネーミングが気になってしまいました。綾辻氏もこのネーミングについては後悔していらっしゃるそうですが、それにしても安直にすぎると思います。
・探偵の活躍がほとんどなかったことも残念です。「そして誰もいなくなった」風のストーリー展開は良いのですが、決まった探偵役がいる状況下でそのような話が進行すると、どうも探偵が無能に見えてしまいます。現場に居合わせなかったとは言え、島田潔は本当に島での惨劇を止めることができなかったのでしょうか?
【総合評価】
探偵役があまり魅力的に感じられなかったことは痛いですが、トリックの鮮やかさには目を見張るものがあります。トリック一本で多少の欠点はカバーできていると言えるでしょう。
評価は、「とても良い」とさせていただきます。
(2008.6.28 評価を「良い」から「とても良い」に変更しました)
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