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翔ぶが如く


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2006/07/14 普通 [編集・削除/削除・改善提案/論客限定表示/]
by 634 評価履歴[良い:1418(50%) 普通:555(20%) 悪い:867(31%)] / プロバイダー: 21108 ホスト:21109 ブラウザー: 5234
本作は司馬遼太郎原作、又は、西田敏行と加賀丈史という名優だからこそ造られたというイメージがあり、そういった意味では、ドラマとしてさして面白く創られていたとは言い難い部分もある。
判官贔屓で西郷の方を応援してしまうという部分はあるのだけど、最近の研究では、大久保の方が西郷よりも現実眼と着眼点で優れていたという部分があり、友である西郷を追い詰め、その後には・・・という大久保のイメージは今でもあまり良くないのだけど、それでも、西郷よりはグローバルな視点で、そして実利的だった男だったという評価は出来るし、現在ではそれまでの概念とは違う優れた人物だったという事では明智光秀や石田三成と並んで、大久保利通は優れた現実眼を持っており、疲弊士族の為に私財を擲ち、その私生活も極めて質素だったという点では共感できる。しかし、そういった大久保の隠れた人物像が本作ではまだ良く解明されていなかった時期もあり、そういった視点の作品と言い難かったのが残念である。

西郷にしても、西田敏行がイメージにあっていないとは思わないし、西田敏行も良い仕事をしたとは思うのだけど、それでも上手く造られた作品とは言い難く、結局はこの二人の俳優だけで、周囲が浮いていたという感じもするし、司馬遼太郎原作、豪華俳優出演という枠だけに縛られてしまった印象もあるし、90年代のドラマの中では外れの作品のイメージも強く、その意味では他の大河ドラマと比べても、やや浮いていたと見るべきかも知れない。

後の「新撰組」にしても、作風自体に問題点が無かった訳ではないし、幕末作品には確かに敗者側の地元の人々から見れば決して良い印象は無いと思うし、そういった配慮が無かったようにも思われるし、また、幕末ドラマのハズレというのがNHKのジンクスとなってしまったように思えない訳ではない。実際、興行成績はともかく、視聴者のハートを掴んでくれたというイメージはあまり感じられないようにも思えるし、鹿児島にしろ、山口にしろ、日本の歴史に果たしてくれた役割が強い地域とはいえ、古い因習に縛られている感じがしない事もない(この二つの県は未だに男女共同参画を盛り込む事を反対しているし、未だに男尊女卑の傾向が強い地域なのだし)。

鹿児島や山口の地域や人々が悪いとは思わないけれど、幕末の討幕運動から明治日本を盛り立てていったのだけど、その過去の栄光に未だに縋っていると言えば言えるかも知れないし、色々な事情があるとはいえ、本作にしても、そういったマイナスイメージもあった事と、西郷=善、大久保=悪という部分に縛られすぎ二人の隠れた良点(西郷に比べ、大久保はフェミニストだったとも言われている)に関しても出し切れなかった作品と言わざるを得ないであろう。

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