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英語タイトル: Philadelphia
2008/03/03 良い [編集・削除/削除・改善提案/論客限定表示/]
by 馬王 評価履歴[良い:511(69%) 普通:98(13%) 悪い:129(17%)] / プロバイダー: 18453 ホスト:18387 ブラウザー: 8090
エイズと同性愛差別を描いた法廷物だ。
若き頃のトム・ハンクスとデンゼル・ワシントンが印象的だ。
愛は全ての障壁を越える?友愛の街フィラデルフィアが舞台だ。
フィラデルフィアはギリシャ語で『兄弟愛』と言う意味もある都市だ。
成績も優秀で昇進したばかりのアンディーを事務所がエイズだから解雇されたと不当解雇を訴え裁判が進む。
エイズとゲイ、一般的な視点から考えればついつい敬遠されがちな言葉だ。
アンディーは皮肉にも両方を兼ね備えた原告者となってしまう。
周りからもエイズと聞くだけで引かれ、ゲイと聞くだけで遠回りにさせられる。
彼を弁護する弁護人誰もおらず、唯一出会ったミラーが引き受けれてくれることになる。
ミラー自身もエイズとゲイに対して強い差別感を持っていたのだが、裁判や日常の生活やゲイに対する考えを聞いていく中でミラー自身が徐々に差別意識が薄くなり、アンディとの距離が縮んでいく姿が印象的だ。
アンディー自身も世間の目や最も尊敬していた事務所のチャールズに裏切られて病気で憔悴していく中、支えてくれる家族や親類、恋人が非常に心温かい姿で感動的だ。
一つ言えばアンディーは非常に回りに恵まれている。
偏見や差別を全く感じさせない家族達の支えが印象的だ。
アメリカの家族ってこんなに温かいんだなぁ…と感動的だった。
ただ、やはり恵まれている感じが強く、もしエイズの持ち主が誰一人いない孤独な人物、また黒人ならば世間の目はまた一味違っていたかもしれない。
裁判シーンは淡々と静かな感じが印象的だ。
弁護士同士の争いな為か理路整然とした証言などが印象的だ。
しかし、アンディー自身はフレディーと違い、感染するかもしれないと言う形で感染した点が多少ひかかる。
フレディーのように輸血による無作為な感染ではなく、自身で制御できたかもしれないと言う点があった。
そう考えると自身の責任があったとも取れる。
そういう意味を捉えるとこの映画は裁判やその結果を焦点とする映画ではなく、エイズ、ゲイというだけで差別意識を持ち、差別されるアンディーの最期まで戦う姿を描いたドラマ性重視の映画だ。
トム・ハンクスはアンディーが病気で憔悴していく姿がとても上手い。
マリア・カラスを歌い上げる、生命を感じさせるシーンも圧倒的だ。
デンゼル・ワシントンも目が印象的だ、当初は差別意識を持った目だったのだが、最期は温かく親友を見守っていこうとする目に変わっていったのが印象的だ。
この映画は一人の男の生き方を誠実に描いている良作だ。
ただ、もう一つ心にずっしり来るようなインパクトの強い印象的なシーンが欲しかった。
現実はこのように上手く事が進むことは考えにくいが彼を支えた人達の姿がとても感動的だ。
エイズ・ゲイなど差別意識に負けず戦う人達は数多くいるのだろう。
冒頭のプロローグでも映っていた様々な人々、多民族国家から形成されるアメリカならではの社会問題だろう。
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